優越感と劣等感の世界
私の人生では「優越感と劣等感」がずっとテーマにありました。
最近見えてきた観点を今日は書いてみたいと思います。
このブログの目次
常に共存する優越感と劣等感
個人セッションでは「劣等感が強い」ということに悩んでおられる方の相談に乗ることは結構あります。
そこで同時に上がってくるのは「優越感」。
「劣等感と優越感の両方に振り回される」と表現されたクライアントさんがいたのですが、この方は全体像を掴んでおられるなと思いました。
そうなんです、この2つは本質が同じで光と影のような存在なので、常に共存しているんです。
しかい、劣等感ばかりに焦点が当たっている人も多いです。
あとは自分に向けられた人の優越感に傷つくという場合もあると思います。
本質は「人と比較して自分を上か下かに置いている」というだけ。
だから、「両方が自分の中にある」と認めることが必要な場合もあるかと思います。
両方あったと認めた時、「表現が違うだけなんだなぁ」とわかってきます。
私の場合
私はそもそも、幼少期には1歳上の姉よりもできる子でした。
姉妹で年子だと、やはり比べてしまいます。
姉は典型的な「できない子」だったので、超えるのが簡単でした。
しょっちゅう「優越感」を感じていたのです。
しかし、一方で手のかかる姉にばかり与えられる母のエネルギー。
私はなんでもこなすゆえに、ほうっておかれがち。
「母の注目」という観点から考えると私は劣等感を感じていたのです。
それを「姉と比べれば、私はできる」と認識することで、優越感に変換させ、自分にも価値があるんだと落ち着かせていたんですね。
これは社会に出ても同じことが繰り返されます。
基本、人と比べるわけですから、自分よりできる人とかすごいと思う人を自分の上に置き、「劣等感」を感じます。
反対に、自分よりできないと勝手に私が認識する人を自分の下に置き、「優越感」を感じるんです。
(基本的にその対象は「自分と同時に評価の対象になる人たち」です。
同じ業界であるとか、会社の同僚とか、立場が横一線の状態で起こりがち。
いつもそんなことばかり考えているわけではありません。)
それでも、随分前から向き合っているテーマですので、インチャ癒し、時空力のおかげで、最近は強く意識することはほとんどなかったんです。
劣等感も優越感もあまり感じない。
しかし、私の深い部分ではまだその癖があったんだなと最近気づきました。
比べることからすべては始まっている
結局「自分には価値がないかもしれない」が前提の戦いでしかありません。
だから人と比べて、価値があるかないかで一喜一憂の繰り返し。
言ってみれば、優越感は「勝ち」で、劣等感は「負け」ですよね。
勝ちの世界と負けの世界を分断していて、そこを自分が行ったり来たりしているだけ。
勝手に人と比べて、勝手にどっちかにいる。
なんて自作自演なんでしょうか。笑
一見、「いやいや私なんてまだまだです」と、謙虚な感じになる場合もありますが、劣等感からくる謙虚さというのは、ちょっと苦しいんですよね。
完全な比較などできるわけがない
でも最近はつくづく思います。
クライアントさんの人生、誰一人として「普通」な人はいません。
そもそも普通の基準って何?ということですが。
聞けば聞くほどに、人生の意味がとても深く、壮大なんです。
本人が気づいていないだけ。
ある一部分だけを取り上げて比較し、優劣をつけることほどナンセンスはない。
ほんと、「ナンセンス!」って感じですよ。
視野が狭いのです。
生まれてきただけで、見た目から何から超オリジナルな存在なのが私たちなんだって思うとね。
次元を上げた比べ方って?
でも、「比べる」こと自体がすべてダメなわけじゃないですよね。
発展的比べ方というのがあるのではないかと思うわけです。
それは「違いを認め合う」こと。
いわゆる「対等意識」をベースにして比べるということ。
ネコ科の動物でも、ヒョウとピューマって違うよね、みたいな。笑
「対等」って、それぞれに上下とか優劣がないことですよね。
その意識をベースに比べた時って、
「あの人は仕事ぶりがすばらしいけど、私は場をなごませるのが上手だわ」とか、広い視野で考えることができます。
そのような広い視野と高い視点で見られるようになるのは、「自分を知ること」からです。
自分のいいところを知らないと、そういう時にも出てきませんし、人のいいところも見えにくい。
自分を深めていくと、「あぁ、本当に人はそれぞれ対等なんだな」と腑に落ちていきます。
対等意識の価値を深める人生
私は人生の長い期間で、優越感と劣等感を行ったり来たりしていたわけですが、だからこそ、対等であることの素晴らしさを深く感じることができます。
今ここにきて、たくさん人と比べて一喜一憂してきた自分に、こんな深い意味があったんだなぁと実感しています。
これは男女の違いを認め合い、それぞれの素晴らしさを活かし合うことにもつながります。
私の人生には、それはとてもとても大切なことです。
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