女性性と男性性の分離と統合#2

女性性と男性性の分離と統合#1はこちら

女性性は自然、男性性は社会

体の訴えかけを無視して合理的解決ばかりを選んでいくことは「女性性と男性性が分離した状態だ」と前回の記事で書きました。

それは、命の源である女性性を男性性が軽んじている状態と言えます。

女性性とは自然で、男性性は社会です。

社会が自然を征服しようとしてきたのが、近代から現代への流れ。

その結果、自然の環境破壊が進んでしまった。

これは、男性性と女性性の関係をそのまま表しているんです。

自然を大切にしない社会は女性性を大切にしない社会。

社会の進化発展が最優先され、右肩上がりで突き進んできた今までの時代。

これはもう限界を迎え、時代遅れになってきていますよね。

結局、自然を征服することができなかった社会は、自然と共存するステージにやっと入ったと言われています。

自然に畏敬の念を持つこと

では、自然と社会の共存はどうやって調和するのでしょうか?

それは、自然に対して「畏敬の念を持つこと」が鍵になってくると思うんです。

畏敬の念とは、

畏れ(おそれ)て敬う心情のこと。「畏れる」はつつしみをもって相対する心情。主に神仏などに対して用いる。

と辞書にあります。

台風が通り過ぎるのをただひたすら静かに待つしかない時。

地震が起こっている真っ最中になすすべがない時。

「どうかおさまりください・・・」

自然の大きな力の前に、人は無力で、もう祈るしかない。

あの感覚は、畏敬の念だと思います。

阪神大震災から今日で27年。

あの日、自宅で震度7に揺さぶられた私は、ものすごい轟音の中で抵抗することさえできずに、ただベッドの上で跳ねるがままになっていました。

何が起こったのかわからなかったのですが、ただ感じていたのは、強大な力を前にして自分にできることはないということ。

自然の前で人は無力だということを私の体は覚えています。

女性性と男性性の統合とは

だいぶ話が逸れてしまったのですが、女性性と男性性に戻ります。

その統合とは

「男性性が女性性をリスペクトし、理解する姿勢を持つこと」と、

「女性性がパワーを取り戻し、自分自身を超えたところからやってくる叡智を男性性へと渡すこと」です。

そのイメージの一例を書いてみたいと思います。

体は自然であり人工物ではないですよね。

だから、女性性と密接な「体の声を聴く」ということは、「一番近しい自然をリスペクトする」ということです。

女性性と男性性が分離している時は、女性性(体という自然)に対して男性性(自分の意識)が理解しようとする姿勢がありません。

「え、頭が痛いなら鎮痛薬飲めばいいじゃない。すぐに治るんだから」

と、体の声を聴こうともせずに、痛みだけを取り去って合理的に解決しようとするという感じ。

(どうしようもない時は、とてもありがたい対処法であることに違いないけど)

すると、女性性の直観とはなかなか繋がりにくくなります。

女性性をリスペクトするということは、コンディションを繊細にみながら理解しようとすることだし、その上で体という自然に乱暴なことはしないことです。

(本当に自然と社会の関係そのもの!)

体に優しいケアをして、回復の時間を与えること。

(合理的なケアは基本的に乱暴なので、本当の意味で回復はしないと思う)

それが内なる男性性が内なる女性性を尊重し、畏敬の念を持つイメージの一例です。

そして女性性がパワーを取り戻すということは、ここでは自然治癒力というパワーかもしれません。

パワーを取り戻した女性性は、体を通して高次元の叡智と繋がっています。

(意識じゃないです。体です。)

直観という形で、数あるケアの中から最善のものを選び取り、男性性に渡していくようなイメージ。

自分のパワーが感じられていない女性性は自信がないので、対等な立場から男性性に叡智を渡していくことができません。

女性は心ばかり見がちだけど、体も見なければいけないというのは本当に本当に大切なポイント。

だけど、私もこれ苦手でね〜!!

まぁ、こんなこと偉そうに書いているのですが、私は、光の世界ばかりを見ようとしていた3年前に大きく体調を崩し、内なる闇の世界をたっぷり旅することになりました。

まさに災害レベルと言いますか・・・苦笑

輸血が必要になるほどの大出血を起こしてド貧血になったその体験を、次回から書き綴ってみたいと思います!

いかに男性性ばかり使って私が衰弱していったか、お楽しみに。笑

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この記事を書いた人

奥 敬子
心理コンサルタント
1972年神戸生まれ。
阪神大震災で被災したことをきっかけに上京し、ソニー・ミュージックアーティスツに入社
PUFFY、氣志團、真心ブラザーズなど、数々のアーティストのコンサートグッズ企画制作を11年間担当し日本全国をツアーで回る。
多忙の中でパニック症を発症したことをきっかけにホメオパシーに出会い、劇的に改善したことから専門家を目指すことに。
日本ホメオパシーの第一人者である由井寅子氏をはじめ、イギリス、インド、フランスなどホメオパシー先進国の教師の元で学ぶ。
2008年に開業し、ホメオパス医学協会の学会では4年連続ステージで事例発表。
ホメオパスとしての実績を積みながら2014年から心理コンサルタントとしても活動。
現在は心理コンサルティングの中に性格心理学のエニアグラム、ホメオパシー、タロットリーディングを取り入れて、ボディ・マインド・スピリットのつながりを太くしていくアプローチを行ない、アーティストや起業家、会社員、主婦など、多様な人々の人生を幅広くサポートしている。

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